20.似たもの夫婦



 夏輝と修平は目元がそっくりです。

 性格も跳ねっ返りで無鉄砲でがさつなところもよく似ています。

 ま、でもそれは二人が僕のオリジナル小説の登場人物で、もともと絡ませる予定だったから、思い切り意図的なんですけどね。

 

 この二人の目の特徴は、瞳の上の線が目尻辺りでカギ状になっていること、瞳が楕円でどんぐりまなこであることです。

 くりくりした目は、何事にも好奇心旺盛な二人の性格を如実に物語っています。

 

 『Chocolate Time』シリーズのレギュラー10人、5カップルの中ではこの二人が最も落ち着きがなく、弾けています。職業も夏輝が警察官、修平が中学校の体育教師となかなかアクティブ。高校三年時から夏輝が告白してつきあい始めましたが、エッチがうまくいかずにケンジ、ミカ夫婦に指南を頼んでびっくりさせたり、交際中は何度も喧嘩して、別れ話に発展して夏輝の母、陽子を心配させたりと、遠慮なく周囲に迷惑を掛けていました。そんなこんなで結局、夏輝が25歳の誕生日に、ホテルのベッドの上で修平が『俺の戸籍の隣にいてくれっか?』と言いながら指輪を夏輝の目の前に差し出し、『結婚しようぜ』とストレートにプロポーズします。そのエピソードは友人たちの間で、実に修平らしいやり方だ、とずっと語り草になっています。

 

本編第11話「Sweet Chocolate Time 」2.夏輝の誕生日

 

 ただ、結婚して夏輝の母、陽子と同居を始めてからも、相変わらず口げんかが絶えず、しかし人目をはばからず熱い抱擁やディープなキスなどの濃厚なスキンシップを繰り広げ、ベッド上では階下まで聞こえるほどの激しいエッチを夜通し展開するなど、陽子を困惑させる行動には事欠かない夫婦でもあるのです。

 

夏輝「あんたね、なにどさくさに紛れてあたしのおっぱい触ってんのよ」

修平「あのな、オトコってのは例外なくおっぱいが好きなんだよ」

夏輝「開き直ってんじゃないわよ」

修平「この写真、うまく撮れてっからポスターサイズに引き延ばすか」

夏輝「ポスターサイズ? そんなに大きくしてどうする気よ」

修平「額装してリビングにでも飾るか?」

夏輝「恥ずかしいこと言わないでよ! こんなとこお客さんに見せられるわけないでしょ?」

修平「なんでだよ。構わねえじゃねえか。俺たちのラブラブなとこ、みんなに知ってもらってだな、」

夏輝「やめてっ! あたしの下着姿、モロ見えじゃん!」

修平「おまえのセクシーなカッコで興奮する客もいるかもしんねえぞ。かっかっか!」

夏輝「あんたは半分隠れてるからそんなこと言えるんだよ」

修平「俺はこの写真のおまえ見て、今すぐにでも一人エッチできっぞ。うはははは!」

夏輝「ばかっ!」