25.思春期の龍 その2



★註:真雪と龍はいとこ同士で結婚し、ずっとラブラブです

「龍はさ、」

「ん?」

「いつからあたしをエッチの対象として見てたの?」

「な、何だよいきなり」

「男の子って、思春期になったらそういうコトに興味がでてくるわけでしょ?」

「そ、そうだね」

「龍の場合はいつだったの? やっぱり中一の時ぐらいから?」

「たぶんそれくらいだね」

「ほしのあみの写真集、こっそり持ってたくらいだもんね。でもあれって、どうやって手に入れたの?」

「……言っていいもんかな」

「なに? あんまり知られたくない事実?」

「母さんには内緒にしといてね」

「え? どういうこと?」

「あの写真集、実は父さんからもらったものなんだ」

「へえ! 元はケンジおじのものだったんだ」

「あの人も巨乳フェチだからね」

「なるほど。で、ミカさんはそれを知らなかったわけね?」

「隠し持ってるのを知られたら気まずいでしょ」

「だからミカさんに見つかる前に龍に譲ったんだね」

「そういうことだと思う」

 

★註:龍はケンジ、ミカ夫婦の一人息子です

「龍がそういう年頃になったってこと、実はあたし気づいてたんだよ」

「えっ? ほんとに?」

「うん。あたしんちに泊まりに来てさ、貴男がお風呂から上がって着替えてる時に、ジーンズの前が膨らんでるの、見たもん」

「そ、そんなとこ見てたの?」

「うわあ、ちっちゃいのにもうこんなにおっきくしちゃって、って思ったよ」

「し、知らなかった……」

「何に昂奮してたの?」

「……いろいろだよ」

「みんなでハワイに旅行した時に、龍は精通を経験したんだよね?」

「そ、そうだったね……」

「その後から急にそういう龍の状態をよく見るようになったけど……」

「う、うん。自分のを刺激して液を発射するっていう快感を覚えたらさ、もうずっとそのことを考えてた」

「そうなんだ。よくやってたの? 一人エッチ」

「う、うん」

「ケン兄に教えてもらったの? やり方」

「いや、自分で自然にやるようになったんだ」

 

 ★註:真雪の双子の兄健太郎のことを真雪も龍も「ケン兄」と呼んでいます

「そっかー、早熟だったんだね、龍って」

「そうでもないんじゃない? だって、ひろしのヤツは小五の時にはすでに毎日のように一人エッチやってたって言ってたし」

「ひろし君? 龍と中学校の時水泳部で一緒だった?」

「そうそう。あのエロひろし」

「でもさ、あの時ケンジおじのスイミングスクールに通ってて、変な気にならなかった?」

「なってたよっ」

「何睨んでるの?」

「あのね、あの時真雪ずっと俺にべたべたしてたじゃん」

「大好きだったもん」

「俺が穿いてたスクールの水着はちっちゃいモデルだったから、昂奮してここがおっきくなった時ははみ出しそうになってたんだからね!」

「なんで?」

「なんで、って、真雪のハイレグの水着姿がどんだけ俺を刺激してたか知らないの?」

「そっかー」

「何だよ、嬉しそうに……」

「で、その時一人エッチしたくてしょうがなかったと?」

「慌ててシャワールームに駆け込んでたでしょ?」

「ああ、あれは我慢できなくなってたんだね。あたしのことが鬱陶しくて逃げてたわけじゃないんだ」

 

★註:ケンジとミカは「海棠スイミングスクール」の経営者です

「生殺しってやつだよ」

「それで、シャワールームで一人エッチしてたんだ」

「いや、もう自分で刺激する暇もなく発射したことも何度かあるんだ」

「水着穿いたまま?」

「脱ぐ余裕もなく」

「男の子ってすごいね」

「そんなこと繰り返してるうちに、あのちっちゃな水着穿いただけで昂奮してた」

「条件反射だね」

「文字通り反射だね」

「見たかったな、その時の龍」

「そんな姿見て、どうするんだよ」

「イった後の切ない表情をした龍を抱きしめる」

「当時真雪は高二だったんでしょ? すでにそんなやらしいこと思ってたの?」

「なんでやらしいんだよ。大好きな男の子が成長するのを愛しいって思う気持ちじゃない」

「ほんとにそれだけ?」

「まあ、あたしショタコンだから、あの時の龍ぐらいの少年が大人になりかけて戸惑う姿、激萌えするよ」

「変なの……」

「そう言えば、中一の終わり頃に真雪にスキニージーンズを無理矢理穿かされたことがあったね」

「ああ、覚えてる! あたしの持ってたのを穿かせたね」

「何だよ、嬉しそうに」

「あの時も思いっきり膨らませてたね」

「レディスのスキニーってパツパツだし。もしかして、それが見たくて穿かせたの?」

「うん。そうだよ」

「もう……。めっちゃ恥ずかしかったんだからね、あの時」

「赤くなって恥ずかしがる龍が見たかったんだもん」

「まったく……」

「逞しくなってきたんだ、ってあたし嬉しかったよ。身長もあたしとほとんど変わらないぐらいに伸びてたし」

「真雪はその頃俺のこと、どう思ってたの?」

「大好きだったよ」

「それはさっきから何度も聴いてる。具体的に俺を性的な対象として見てたの?」

「うん」

「超変わった女子高生だったんだね、真雪」

「至って普通だよ。だってそんな気になってたのは龍だけだもん」

「へえ……」

「そして中二でついに龍に背を抜かれちゃったよね」

「あの時も真雪、俺を性的にいじってたじゃん」

「そうだった?」

「俺んちに来る時は、いつも超短いショートパンツ穿いて、へそ出しチビT着てただろ?」

「だって、そうやって挑発すればまた龍が昂奮して恥ずかしがる姿、見られるじゃない」

「わざとやってたんだ……」

「生まれた時からずっと知ってる龍のこと、もうすっごく好きだったしさ、なんかこの男の子を誰にも盗られたくないって思ってた」

「ほんとに?」

「うん。だから貴男がエッチしたい、って思ってるならそれに応えて、龍を自分のものにしちゃおう、とまで思ってたんだよ」

「そんなに俺のこと、好きだったんだ……」

「だから告白したの。6月に」

「真雪……」

「龍はその時好きな女の子はいなかったの? 学校とかスクールで」

「俺も真雪がずっと好きだったから……」

「やだ、嬉しい!」

「……ほんとはね、」

「うん」

「精通前もエッチなことは時々考えてた」

「そうなの?」

「うん」

「どんなこと?」

「小六の時には全裸の真雪に挿入して、その胸に顔を埋めるの想像してた」

「ほんとに? エッチの仕方とか知らなかったのに?」

「知識だけは増えていくから……」

「でも射精は未経験だったわけでしょ? それでも性的に興奮しちゃうんだ……」

「オスの本能ってやつ? まあ、あの頃は挿入することより、君のおっぱいに憧れてたんだけどね」

「なるほどね。龍ってその頃から巨乳フェチだったんだね」

「ケンジ父さん譲りでしょう(笑)」

「でも、その時龍があたしに告白してくれてたら、あたしが龍にいろいろ教えてあげられたのに」

「な、何言ってるの。高一だった真雪は、当時そんないろいろ知ってたの?」

しゅうちゃんからいろいろ教えてもらってたからね」

「修平さん? そんなに詳しかったの?」

「ケン兄が横で呆れてた。エロさに関してはこいつの右に出る者はいない、って」

「筋金入りだったんだね、修平さん」

 

★註:健太郎の親友修平は頻繁にシンプソン家に遊びに来て、真雪とも仲良しになっていました

「今じゃ龍もすっかり大人になって、あたしの理想の男の子になったね」

「もう『男の子』じゃないんだけど……」

「あたしにとってはそうなの」

「まったく……」

「ねえねえ、今度は『マユ姉ちゃん』って呼びながらイってよ」

「え? もう一回やるの?」

「龍、あたしの中ですでに再びおっきくなってるけど?」

2018,1,8